レオナルド・ダ・ヴィンチは一日のうちに8時間とかまとまった睡眠をとるのではなく、4時間ごとに15分眠るということを繰り返していたらしいです。つまり一日に90分しか眠らなかったわけで、ショート・スリーパーとして有名なナポレオン(一日に3〜4時間ほどしか眠らなかったといわれる)をはるかに上回る短さです。
ほかにもエジソンや建築家のフラーなど、短い睡眠しかとらなくても健康を保ちながら大きな仕事を成し遂げた人々はいますが、やはりダ・ヴィンチは群を抜いて睡眠時間が短く、業績も大なるものがあります。
一般的には睡眠は7〜8時間位はとったほうが望ましいと思われていますが、実際のところどうなのでしょう。
睡眠の専門医たちによると、最適な睡眠時間は個々人の遺伝子によりそれぞれ決められていて、ムリに縮めたりすると体に害を及ぼすそうです。
ダ・ヴィンチのような型の睡眠を「多相性睡眠」といい、一度にまとまった睡眠時間をとるタイプを「単相性睡眠」というそうですが、哺乳類の睡眠は本来「多相性睡眠」のほうで、人間が文明を手に入れてから徐々に「単相性」になっていったそうです。
どちらの睡眠が効果的なのは個々人の体質もあるので一概には言えませんが「多相性睡眠」に対する人類の適応力は高く、時間の配分が作業効率に及ぼす影響を調べる実験の結果などによると、成績がよくメリットが高いのは「多相性睡眠」のほうらしいです。
もちろん、成長期の子供や、健康に問題のある人がショート・スリーパーになろうとするのはかえって健康に害を及ぼす危険があるのでお勧めできませんが、単純に睡眠時間が半分になれば、死ぬまでに残された時間が「何年か寿命が延びた」といえるほどが大幅に増えることは計算すれば簡単にわかるため、非常に魅力的です。
ただでさえ残り少ない時間を睡眠で浪費するのはもったいないと考えている人は多いと思いますので、もっと工夫する価値はあると思います。
睡眠時間を削らなくとも、睡眠中の時間を有効利用して、「ただ、眠っているだけ」という無駄を省いている人達もいます。
そういう人達が使っている方法で「レミニセンス」というものがあります。
これは「追想法」ともいわれる記憶法の一種なのですが、眠る前にこれ以上その問題の解決法を思いつかないというところまで考えておき、そのまま眠る。すると朝起きたとき答えがポンと頭の中に浮かび上がってくるというものです。
これは物事がおこった直後よりも一定時間を経たほうが記憶が明快になり想起しやすくなるという脳の性質と、眠っているあいだに記憶の再整理が行われることによって起きる現象で、利用している人は多いらしいですね。
枕元にメモを置いて起きては浮かんだアイディアをかきとめるということは、発明家でなくとも作家や音楽家などあらゆるジャンルの人がやっていることで、レミニセンスを知らなくても本能的にわかるのでしょう。
睡眠時間の短いことで有名だったある有名な数学者などは睡眠中も研究しているのかと冗談で聞かれたところ、「数学の重要な部分は大抵、潜在意識下でやるんだ」と答えたそうです。
睡眠時間をけずって時間を作っても、そのせいで寿命が縮んだらトータルで損なんですけどね。必ずしもメリットがあるとは言えない側面もありますが「時は金なり」という言葉もあるように、年をとっていくと物とかより時間のほうが貴重になってくることは多いと思いますので、ためしに生活に取り入れてみてはどうでしょうか。